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妊婦と精神状態

懸賞 2018年 01月 17日 懸賞

無事出産を終え、子育て真っ最中ではありますが、ここイタリアでの出産までのいろいろな出来事を、まとめていこうと思います。
妊娠真っ最中よりは、産後だからこその客観的視点で、総括していけたらと思います。

妊婦になると、イライラしたり悲しくなったり、精神状態が不安定になると、よく聞きます。
実際はどうだったかについて、述べてまいります。

いきなり急に腹が立ったり、悲しくなったり、感動したりと言うことは、正直言って頻繁にありました。なぜなら、それは妊娠前からあったようで、今に始まった話で無いような気も・・・。
ホルモンバランスの変化によるものなのかは不明なものの、妊娠発覚後以下のようなことがありました。

【恐怖泣き】
流産・死産という言葉に、異常なほど敏感でした。スマホで記事を読んでいて、その類を見つけると、怖いくせに読まずにはいられず、読んでは泣きを繰り返していました。
自分の子が無事に産まれてくれるか不安過ぎて、日本の友人には、ごく親しい人を除いてほとんど出産後の報告しました。
今は、事件事故に巻き込まれることなく育ってくれるか心配で、小さい子が亡くなる記事を読んで泣いているので、ただの心配性が原因かもしれません。

【思い出し泣き】
- 仕事帰りのバスの中で、真央ちゃん(フィギュアスケート選手、まだ引退前のとき)の前回オリンピックでのフリー演技を思い出し、号泣。スマホで映像を見ていたわけではありません。脳内で、その映像を再生して、一人で感動して泣いていました。

【におい】
- つわりの時期に、嫌いな匂い(または臭い)に敏感になりすぎて、イライラする。たとえば、通勤のバスで前の席の皮脂の臭いに耐えられず、席を移るしかない。
家で使っていた芳香剤の匂いに吐き気が止まらず、夫のクローゼットにしまってもらう。でもそのクローゼットが1センチでもあいていると、「くさい!」と叫び、クローゼットを閉める。
夫曰く「トリュフを探す犬に、期間限定でなれるんじゃないか」という勢いの敏感さでした。

【八つ当たり】
特に、つわりの時期が辛過ぎて、小さいことにイライラしていたのは間違いありません。
しかし、八つ当たりできるのは、夫にのみ。
本当に今では申し訳なかったと思うけれど、当時は会社へ行くのが精一杯で、自分が食べたくも無い夕食の準備をしているとき、ソファで横になってテレビを見ながらスマホを触っている夫に、気持ちをぶつけずにはいられませんでした。

【号泣事変】
八つ当たりとは少し違うかもしれませんが、夫の前で2回ほど号泣しました。
お互い30歳を過ぎて出会っており、それぞれそれなりの社会経験と恋愛経験があったので、対・大人としてのコミュニケーションが、日本で出会い付き合いが始まったころから確立されていました。激しい議論や不満を露呈はすることがあっても、口汚く罵り合ったり激しい感情をぶつけたことは、お互いに今までありませんでした。
その2回の号泣理由については、「え!?」と言うほど他愛のないことで恥ずかしいので、言及しません(^^;)
でも、その他愛のない理由で、漫画で描くなら「うわぁ~ん」や「おぉ~いおぃおぃ」という表現がぴったりの号泣を披露しました。
つわりで機嫌が悪い時は、夫まで不機嫌でしたが(当たり前ですよね)、このときばかりは優しく慰めてくれました。
ここに関しては夫の対応は大正解でした。ここで突き放されていたら、号泣の回数がそれだけで3倍に増えていたと思う。

【歩きタバコによる健康阻害問題】
つわりで臭いに敏感である事実以外に、路上でたばこを吸う人には、過剰反応してしまいます。
マスクも一般的にだれもしないお国柄なので、ハンカチやスカーフで口を押さえるか、離れるかのいずれかです。
日本では歩きたばこって非国民かって批判対象ですが、イタリアにおいては、室内以外での喫煙は合法なので、やむを得ません。
でも嫌だなっという気持ちになってしまう。

【空も飛べそうな被害妄想】
メトロに乗っていると、走行中に携帯で通話しながらジェスチャーをまじえウロウロする人が少なからずいます。(日本では完全に変な人ですが、ミラノの地下鉄内には2・3日に一回は見かけます) 
急ブレーキで倒れてきたらどうしよう。どうかわしてお腹を守ろうかなどと、想像力を超えて被害妄想に近い気持ちになったのは、つわりも過ぎてお腹が大きくなり始めた6ヶ月を過ぎた頃だったことを覚えています。

【多幸感ばら撒き自粛】
イライラや不安だけでなく、多幸感に苛まれることもありました。なぜ「苛まれる」のかというと、何でもないことが無性に嬉しくて、誰かに聞いて欲しいという気持ちが抑え難くなるからです。
聞かされる側との温度差を理解するくらいの理性はまだあったので、その抑えられない衝動のほとんどは両親にぶつけていました。まぁ、今までしたことのなかった「近況報告」のていで、返事があろうがなかろうが、嬉しかったことを書き綴ったものです。
あとは、楽しかったことがあると、引きずり過ぎて、次の日の出勤中さえもニヤニヤしたり・・・。
八つ当たりや不幸自慢のような迷惑行為程ではないにせよ、「温度差」とつぶやきながら、極力自制心を働かせました。

このように、イライラや不安な気持ち以外あらゆる喜怒哀楽が、ちょっと当社比150%~180%増しになったことは、間違いなさそうです。
今後、もし妊婦さんがちょっと大げさな感情表現をしているに遭遇したら、こういうものだと割り切って、でも間違っていることがあればやんわり指摘しつつも、華麗にスルーするのが平和的かと、体験から学んだ次第です。

産後はホルモンバランスの変化で、イライラしたりうつっぽくなったりすると言いますが、それはまた別途ご報告いたします。


by ayumi_cocca | 2018-01-17 18:25 | 妊娠・出産 | Trackback | Comments(0)

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